命を守る行動を―南海トラフ巨大地震対策検討WG最終報告―◀前の記事
2013年06月02日
2013年5月28日,中央防災会議南海トラフ巨大地震対策検討WGが対策の最終報告を公表した。
南海トラフ巨大地震の特徴は,「超広域にわたり強い揺れと巨大な津波が発生するとともに,避難を必要とする津波の到達時間が数分という極めて短い地域が存在することである」とされた。
このため,その被害はこれまで想定されてきた地震とは全く様相が異なるものになると想定されるという。
具体的には,「広域かつ甚大な人的被害,建物被害,ライフライン,インフラ被害の発生」「膨大な数の避難者の発生」「被災地内外にわたる全国的な生産・サービス活動への多大な影響」「被災地内外の食糧,飲料水,生活物資の不足」「電力,燃料等のエネルギー不足」「帰宅困難者や多数の孤立集落の発生」「復旧・復興の長期化」が明示された。
日本の人口が集中し,人や物が動いている太平洋沿岸の東海道筋。大地震が発生すれば,被害も甚大となることは以前から指摘されてきた。
しかし,これまでのWGの報告では最大クラスの場合,死者は約32万人,経済被害は約220兆円に達すると試算され,被害想定は大きく修正された。
最終報告では,「命を守ることを」基本として,被害の最小化(減災)の考えのもと,防災対策の主な課題と対応の考え方が具体的に示された。
地震予知に関してもこれまで検討が重ねられてきたが,現在の科学的知見からは,確度の高い地震の予測は難しいことが示された。
さらに地震予知の今後の調査・研究のあり方についても議論すべきことも指摘された。
詳細は,国が示した一連の報告やマスメディアの情報で確認しておくことをおすすめする。
最終報告(2013年5月28日公表)
南海トラフ巨大地震の特徴は,「超広域にわたり強い揺れと巨大な津波が発生するとともに,避難を必要とする津波の到達時間が数分という極めて短い地域が存在することである」とされた。
このため,その被害はこれまで想定されてきた地震とは全く様相が異なるものになると想定されるという。
具体的には,「広域かつ甚大な人的被害,建物被害,ライフライン,インフラ被害の発生」「膨大な数の避難者の発生」「被災地内外にわたる全国的な生産・サービス活動への多大な影響」「被災地内外の食糧,飲料水,生活物資の不足」「電力,燃料等のエネルギー不足」「帰宅困難者や多数の孤立集落の発生」「復旧・復興の長期化」が明示された。
日本の人口が集中し,人や物が動いている太平洋沿岸の東海道筋。大地震が発生すれば,被害も甚大となることは以前から指摘されてきた。
しかし,これまでのWGの報告では最大クラスの場合,死者は約32万人,経済被害は約220兆円に達すると試算され,被害想定は大きく修正された。
最終報告では,「命を守ることを」基本として,被害の最小化(減災)の考えのもと,防災対策の主な課題と対応の考え方が具体的に示された。
地震予知に関してもこれまで検討が重ねられてきたが,現在の科学的知見からは,確度の高い地震の予測は難しいことが示された。
さらに地震予知の今後の調査・研究のあり方についても議論すべきことも指摘された。
詳細は,国が示した一連の報告やマスメディアの情報で確認しておくことをおすすめする。
最終報告(2013年5月28日公表)